プレミアリーグ24節 対サウサンプトン戦レビュー
スタメン
GK
ケパ
DF
バディアシル
クリバリ
チルウェル
MF
エンソ
コヴァチッチ
OMF
マウント
フェリックス
マドゥニケ
FW
ダトロフォファナ
CLからは6枚の変更。
リース、チアゴというチームの中核を担う二人がいない中でどこまでできるかに注目。
クリバリとバディアシルのコンビは初。
コヴァチッチの復帰でビルドアップ、プレス回避がどこまで向上するか。
フルフィットネスでないムドリクではなくマウントが左で出場。フェリックスとの共存を長い時間で見られそう。
ベンチにはザカリア、スターリング、ウェズレイなど切れるカードが増えてきた印象。
途中からムドリクを入れられるメリットもある。
CFには念願のダトロが初スタメン。トランジションや前線でのキープ、抜け出しの動きに期待。
前半
~15分
立ち上がりからかなりのハイプレス。
1分マドゥニケのカウンタープレスとダトロがカウンタープレスで囲える位置。
守備時は4-4-2の形。
スレマナのスピードとオヌアチュのキープ力は起点にされそう。
セインツもアグレッシブな入り。CBに対してもしっかりとかけてくる。
メイトランドナイルズとペローに入るとマウント、マドゥニケがプレス→取りどころ?
9分チルウェルのラインコントロール。
外回しにされサイドバックの選択肢が限定的な部分は継続的に見える課題。中盤がどう導線をつなげるか。
12分マドゥニケの個人の能力でプレス回避。
セインツもSBが高い位置にいるためそこで引っかければショートカウンターのチャンス。
15分ダトロのフィジカルコンタクトの強さと推進力、ハヴァーツとの違い。
~30分
少しづつマイボールの時間ができ始める。マドゥニケ、ダトロのキープ力でマイボールに。
16分マウントのカウンタープレス。
17分フェリックス起点、エンソもよいスペースを見ておりアスピも深さを取れていたシーン。
20分マドゥニケのキープから逆サイドへ。マウント、チルウェルの連携はスムーズ。
中央を抜かれるシーンは立ち上がりからある。コヴァチッチとエンソのみではカバーしきれず。
プレスに行きたい前とそれに連動しきれていない後ろの構図。
相手2トップにかなり苦戦。前から取りに行けない分後ろでとりどころを探すもオヌアチュのキープ力が想像以上、そして器用。スレマナもスピードとカウンタープレスが効果的。雑なロングボールが脅威になる。→プレスをかけ蹴らせないか、プレス位置をもう少し低くしてセカンドボールの回収の人員を増やすのが効果的か。
27分コヴァチッチのフィードからマドゥニケが深さを取る→アスピ、エンソ、マドゥニケの綺麗な三角形。コヴァチッチのサポート位置も距離感Good。→セインツの左サイドを密集させ中央突破。ダトロのポストプレー。フィニッシュまでは良い形。
サイドを広く使えればチャンスが出来そう。
ビルドアップ時は左サイドが偏る可変。チルウェルを高い位置に押し出しアスピを低めすることが多そう。
押し込めている状況になれば両SBともに押し上げる形。
~45分
セインツはプレスは少し緩んだ感じ。
サイドバックにはエルユヌシ、Sアームストロングが前からかけてくる。相手のとりどころはここ。
35分フェリックスとマウントの連動した守備。
37分マウントとダトロの守備時の位置が変わった?
38分スモールスペースの選択肢は悪い意味でマウントらしいも切り替えが良かった。その流れから相手の4バックの横スライドが間に合わずチルウェルがフリーになるところを起点にダトロのカウンタープレスからの流れ。あとは精度。
39分サイドに流れたオヌアチュのミスを誘ったシーン。高い位置からのプレスが有効的なシーン。セカンドボールを回収し素早くフィニッシュへ。
41分セインツも少し間延び。ダトロをサイドに置いた意図はサイドでの起点。高いキープ力で深いところまで侵入。
45分プレスがはまらず、リスクを負って前に出てくるセインツを捕まえきれず。ウォードプラウズのFKはあそこでファウルを犯した時点でゲームセット。
サイドで少しづつ起点はできている。特に左サイド。
前半まとめ
CLでの疲労感による強度の差は生まれていた印象。特にリースやチアゴの不在によって時間を作れる選手やビルドアップが苦しかった。攻撃面ではどうしても低い位置からの設定になることが多いためセインツは自陣を固めており攻略自体が困難。起点はサイドバックのチルウェルかマドゥニケ。前者はポジショニングでフリーとなり後者は自身の能力でチームを前進させた。
またチームとしての守備の仕方は問題。ハイプレスを敷かない分自陣で人数をかけることはできているがセインツのオヌアチュ、スレマナの能力が想定以上だったためかなり起点を作られボールを回収できていない。また何度かラビアのところを取りどころに設定しているように囲んではいるものの取り切れずに前進され続けている。流れの中からプレスを高い位置からかけ相手のミスを誘ったシーンからはチャンスの可能性は感じた。ただそもそも今日はフェリックスに良い形でボールが入っていないため彼がゲームに入り切れていない印象を受けた。
後半の改善策としてはまずリードされているため前からプレスをかけること。ラフなロングボールを蹴られて起点を作られることはある程度承知の上でミスを誘うレベルの強度でかけることができるかが一つのポイントになりそう。交代カードに関してはフィットネスに不安のあるコヴァチッチに代えてギャラガーを入れ中盤の強度を上げる。またセインツはアグレッシブに前からプレスに来ていたためムドリクを投入しサイドから攻める。守備時に可変にするわけでもないためムドリクにはスペースと時間を与えられるはずだ。高さという面でミスマッチのアスピに代えてチャロバーを入れても面白い。ハイプレスにするのであればマウントは残したいため疲労感が残っているフェリックスには休暇を与えてもよいかもしてない。
後半
ダトロ→スターリング
クリバリ→ウェズレイ
~60分
スターリングを左サイドに配置。前半に時間と空間があった位置。
46分マドゥニケとマウントの意思疎通。できれば裏抜けではない動きが欲しかったところ。
マウントとフェリックスが2トップのような形。0トップ?
セインツもプレスは変わらず。回避の導線が作れていない。
49分フェリックスの受ける位置と相手のラインの裏を突くシンプルなスルーパス。フィニッシュまではよい。
サイドバックが幅を取れば相手のスライドは間に合わないため効果的。
51分バディアシルの取りに行く守備。
フォファナを入れた意図は前からプレスをかけるためのスピードを足したかった?
ラインも少し高め→53分のオフサイド。
コヴァチッチの立ち位置を修正。低めにすることでリンクマンに。
チルウェルはマウントの裏抜け癖を理解している印象。
56分の全員の立ち位置。かなり高い位置からプレスをかける体制に。ベラコシャプの捨て玉を誘う感じ。
中盤の強度は足りない印象。コヴァチッチが入れ替わられるシーンは散見。
セインツは58分に3枚替え。オヌアチュの高さが無くなったのはチャンス。
~75分
60分マウントのいいポスト。後ろ向きでも仕事ができるように。
61分良いプレス回避。
少しオープンな展開に。セインツも強度は少しづく落ちてきている印象。
63分マウント→ハヴァーツ、マドゥニケ→ムドリク
交代カードを早めに切っているのは展開もあるが好印象。
オープンな展開にムドリクはうってつけ。
66分カウンタープレスの意識はよいし囲めてはいる。突破を許したもののリスクは承知の上。
67分。スターリングのキープと突破からチャンスクリエイト。ハヴァーツも確実な選択肢、フィニッシュは精度のみ。悪くない崩し。
70分ハヴァーツの高精度なクロスは質が十分。セインツの闘志をほめるべきか。
ムドリクの連携面はまだまだか。
72分守備意識の高くないムドリクと上手くないチルウェルの雑な対応。ここは彼らをコンビで使うデメリットが出た部分。
~90分
83分アスピリクエタ→チャロバー(負傷交代)ギャラガー→チルウェル
3バックに変更?85分バディアシルの楔からフェリックス経由の良いビルドアップ。
93分ムドリクへアイソレーション。この形がかなり有効。
仕掛けでファール獲得。流れの中から94分のシュートシーン。ギャラガーのフィジカル能力の高さ。
総括
選手評
GK
ケパ
FKはノーチャンスでウォードプラウズをほめるべきか。それでも止められるシーンでは確実なセービングを披露。ビルドアップでも丁寧さがうかがえ安定していた印象。治療中にポッターからの指示を受けているあたり信頼は厚そう。
DF
前半はサイドに流れてくるオヌアチュに大苦戦。高さのミスマッチで起点を作られる苦しい内容に。押し込めているときは効果的なオーバーラップから右サイドの攻撃を活性化させたもののプラスアルファを求めるのは酷。脳震盪系の負傷交代のため大変心配だ。一刻も早い復帰を願っている。
バディアシル
加入後、最も苦しい相手であったことは間違いない。立ち上がりスレマナ相手に後ろからかっさらわれたシーンも含めミスがなかったわけではないものの概ね安定感があった。
クリバリ
オヌアチュ、スレマナの新加入コンビに大苦戦。制空権も失いプレス回避にも余裕がなかった。初めてバディアシルとコンビを組んだため難しさはあったかもしれないが利き足サイドであるならばもう少しビルドアップで余裕が欲しいところ。良いロングリードも何度かあったが総合的に評価は難しいところであり45分でピッチを後にしている。
チルウェル
ククレジャからは完全にポジションを奪い返しそうな勢いである。怪我から復帰後サイドでうまく起点を作り周りと連携をしながら前進していくことができている。この試合もスペースと時間があったとはいえ好パフォーマンスと評価。ただ後半のシーンなども含め守備対応には乱雑さがぬぐえない。より強度と激しさをもっていかないと簡単にはがされるし取りに行く守備には課題が見えた。
MF
エンソ
前半はコヴァチッチとの位置関係もあり少し迷っているようにも思えた。常に大きな展開を予測しそこへ配給する能力はこの試合でも存分に披露していた。保持の時はキープ力も高く安定感を感じさせた。ただ守備ではラビアとウォードプラウズに苦戦した印象だ。特に前半はラビアからボールを回収できずにピンチを招くシーンも多く見受けられた。後半立ち位置を明確にしてからは守備対応の負担が軽減されうまく顔を出しながらプレーをした。
コヴァチッチ
復帰戦にしては上々ではないだろうか。前半は少し高い位置でボールを受けロストをし被カウンターの起点になっているシーンも見受けられた。守備の部分でも特に強度が足りないと思われるシーンや入れ替わられる場面も多くあった。ただ後半に入るとCBやSBの選択肢になれるよう少し低い立ち位置からビルドアップを手助け。自身の突破力も相まって前進ができるようになるとらしさを発揮してくれた。
OMF
マウント
うまくゲームになじむことができなかった。出場した約60分間の中で何も印象を残すことができておらずヘディングのミスもらしくなかった。左サイドではチルウェルが彼の裏抜け癖を理解しておりパスは出ていたものの右のマドゥニケとは意思の合致ができていなかった。特に前半戦は相手はハイプレスできておりフェリックスがマークを受けていたためもっとボールを受ける動きが欲しかった。後半に入るとチーム全体がプレスをかけ特徴も出たシーンが少しあったもののアタッカーとしてはこの試合も不合格といわざるを得ないだろう。
フェリックス
流石に疲労が出ていた印象で特に前半はボールに触れる機会がかなり少なくリズムをつかめないままらしくないミスもあった。しかし時間が経つにつれ受ける位置をこまめに変えたりボールを失わずに前をむく技術力は流石の一言。スターリングへのシンプルなスルーパスなど今日も豊富な選択肢を持つ華麗なプレーを披露したがゴールを割ることはできなかった。
マドゥニケ
前半戦のMVP候補の一人だ。ハイプレスで苦しむ中彼の独力の突破とキープでマイボールの時間を作り浮つくチームを落ち着けて見せた。サイドに張ってからの周囲との連携も悪くなく前半のチャンスシーンにはほとんど絡んでいた。守備でもカウンタープレスやトランジションの意識はかなり高く、対人するペローへのプレスからショートカウンターの起点を作るなど想像以上だった。まだフルタイムを戦えるだけのフィットネスやペース配分を持っていないが今後はジョーカーでもスタートからでも使える手札になるだろう。
FW
ダトロフォファナ
初スタメンで存在感を証明した。立ち上がりこそ苦しんだがマドゥニケと同様に数少ない時間を作りマイボールにできる存在だった。まだまだ雑さはあるものの失った後のリアクションが素晴らしい。シュートの意識も高く枠内シュートも記録した。また前半の終盤に左サイドに移ると見事なキープと連携から敵陣へ侵入するなどCF以外の役割もこなして見せた。
→スターリング
冬の大補強でおしりに火が付いたのかハイレベルなプレーを見せた。後半、間違いなく彼がハイプレスのスイッチを入れ自身もスモールスペースでの技術の高さと突破力、両サイド対応可能なポリバレント性を見せつけてくれた。ただ決定機はまちがなく2度ありどちらも決めきることができなかった。あのシュートブロックはセインツの闘志をほめるべきなのだろうが一本は決めるべきだった。
復帰戦はかなり存在感を示す45分間となった。後半はオヌアチュ、スレマナが早々に退場したため難しい相手ではなかったし、ハイプレスがかかったのも立ち上がりだけだったため状況としては難しくはなかった。だがこのハイプレスを敷けたのは彼のスピードがあったからだと踏んでいる。今日は丁寧な対応で後半はシャットアウトに貢献。ビルドアップでも技術の高さを証明したため今後のキーマンになりそうな予感。
ムドリク
プレー全体で見れば雑さが残っている。まだプレミアの環境にアジャストできておらずボールロストも多い。周りとの連携にも苦戦しておりあまり有効的なボールが彼に入るシーンは少なかった。ただ後半に1本メイトランドナイルズとの1on1がありそこでは存在感を発揮。能力の高さの片鱗は見せているが時間は必要だろう。
ハヴァーツ
45分間、好パフォーマンスを披露した。対峙するベラコシャプ相手にもしっかりとポストプレーを見せうまく周りと連動しながらチームを前進。スターリングへのクロスは完璧であったしペナルティエリアへの侵入のドリブルも有効的ではあった。ハヴァーツとフェリックスの2トップはあのような展開でのみならずもう少し見てみたいと感じた。
チャロバー
脳震盪による交代。3バックの中央でプレーすると展開的にも冷静な対応が光った。
ギャラガー
短い時間ではあったものの足りなかった中盤の強度を注入しペナルティエリア内ではフィジカルの強さを発揮しフィニッシュまで持ちこんだ。
前半はかなり苦しい内容であったことは間違いない。CLに出ていないバディアシルやフォファナらは心配なかったがエンソやフェリックスらCLにもでずっぱの選手たちと休みのあるセインツではインテンシティに差が生まれるのは致し方なかった。
想定外だったのはセインツの2トップの実力である。ともに冬の新戦力である。オヌアチュは2m超えのFWながら足元も柔らかくキープ力も高い。スレマナはスピードを生かしたプレッシングでセインツのハイプレスを引っ張れる選手だ。ハイプレスに行かずリトリート主体の前半はオヌアチュに完全に起点を作られセインツの選手たちが後ろから追い越して厚みのある攻撃を展開された。押し込まれると捨て玉になってしまうためボールは相手に回収される。前半は支配率が50%同士だったが時間帯によっては7割は持たれていた。CBに対してもプレスは来ておりサイドバックに対してはサイドハーフがかなり圧をかけ逃げ道はなかった。何度も言うようにこれはジョルジ退団の影響であると思われる。時間が進むとともにダトロやマドゥニケのところから突破できるようにいなるとセインツのサイドをしっかりと攻略する意図が見えた。可変はせず4-4-2で守るセインツは密集を作るため横のスライドが間に合わない。右で密集を作り左でスペースを作るのが前半の形。チルウェルの特徴が出ていた。
後半に入るとダトロとクリバリを変えスターリングとウェズレイを投入。二人の投入の意図はプレス。スターリングは積極的に前に出て、ウェズレイはハイラインの裏をカバーできるスピード。展開もあったもののしっかりとプレスをかけるチームが見れたことは好印象である。更にエンソとコヴァチッチの立ち位置も修正。ビルドアップを2CB+コヴァチッチで行えるように修正しプレスも少し緩んだため円滑になった。これによりフェリックスに対してもボールが入る機会が増え全体で押し上げることが可能になっており後半の45分は明らかに支配をすることができていた。ペナルティエリアへうまく侵入もできていたし少なくとも2点以上は入れられる決定機を作っていたことは間違いない。ゴール期待値は1.56。最後の質が上がらないことこそ大きな課題であることは間違いない。
ポッターの指示や修正、交代カードを積極的に切るなどの判断自体は悪くなかった。おそらく前半のダトロをサイドにもっていった判断はベンチからのはず。メイトランドナイルズのポジショニングや守備対応、さらには4バックのスライドの部分を見抜き前半に修正したのは流石の判断。後半にスターリングを入れたのもサイド攻撃を活性化させたい交代カードであった。立て続けにハヴァーツとムドリクを入れたのも試合展開もあったかもしてないが先手で動けていたしハヴァーツは非常に機能していた。そして何よりこのチームでハイプレスを見れたことは大きな収穫といっていいだろう。プレスの連動という意味では数的同数になるピンチを作られるシーンはあったがこのスタイルにすることで自分たち主導でプレーする時間が増やせるのは間違いない。
何度も言うが前半のサッカーの問題点は取りどころが見つからないこと。またそれがあったとしてもゴールか離れすぎているため攻撃と守備がつながりづらい部分にあると考えられる。後半はCBにもプレスをかけロングキックをCBが回収することでマイボールを増やしていた。セインツを見習うわけではないが相手に対して外回りにさせるようにプレスをかけSBのところでボールを取る方法も一つだろう。
ポッターのサッカーは安定感こそあり丁寧なため前半でも崩せるシーンはあったがもう少しアグレッシブに取りに行く守備をしてもよいのではないだろうか。
以上。
移籍市場を振り返る 【クマノミのつぶやき】
クマノミです。
今回はチェルシー冬の移籍市場通信簿と題して、異例のビックウィンターを振り返っていこうと思います。
加入
スロニナ(ローン終了)
18歳の若きGKはローンを終了しチェルシーに帰ってきました。メンディが怪我で欠場が続いていますがケパが好調をキープしベンチにはベティネッリがいることから出場機会は限られるでしょう。身長193㎝と恵まれた体格を持つ将来が楽しみな逸材です。しっかりと経験を積んでいってほしいところ。
ジョアンフェリックス(ローン 11m€)
アトレチコマドリーで燻っていた天才プレイヤーをローンで獲得しました。表向きには買取オプションの不随はなく、詳細な情報が出回るまでは否定的な意見も多くありました。またMマウントやハヴァーツと役割やキャラクターが似ているとの評価も多々あり大丈夫か?という評価が初めでした。デビュー戦ではフラムを相手にハーフスペースでうまくボールを引き出しながらスモールスペースでも違いを発揮でき高いパフォーマンスを見せつけました。しかし若さからの不用意なタックルで一発レッドを食らい出場停止となっています。それでも高いクオリティを見せつけているため今後の活躍次第では買取も視野に入れるべきと思っています。
デイビットダトロ(完全移籍 12m€)
昨季、ノルウェーリーグで24試合に出場し15G5Aという成績を残していたコートジボワールの20歳ストライカーを完全移籍にて獲得しました。こちらはどちらかというと将来への先行投資、そしてブロヤの長期離脱も関係しているのではないかと思っています。20歳ながらゴールとアシストを量産していることからポテンシャルは計り知れません。第21節のフラム戦では75分からの出番で早速PLデビュー。決定機を決めきることはできなかったもののPLレベルのDFとも十分に戦えるフィジカルやネガティブトランジションの速さ、ゴール前での落ち着きなど良さをアピールしました。まだ20歳ということもありローン移籍の噂もありますが、CFが不足するチェルシーにおいて貴重な人材ですからスカッドに組み込んでもよいと思っています。
アンドレサントス(完全移籍 12.50m€)
ブラジルはヴァスコダガマから18歳のミットフィルダーを獲得しました。彼は18歳ながらU20 ブラジル代表として活躍しています。現在行われているU20南米選手権ではMFというポジションながら5試合で5Gを挙げるなどこの世代では収まりきらない才能を持っていると言えるでしょう。攻守において貢献することができる運動量や判断の良さが非常に高く評価されている選手です。18歳という年齢を考えても将来を見越した投資という側面も強いでしょうがU20南米選手権での活躍を見るとMFの人員不足ということも含めてトップチームでのデビューを期待してしまいます。怪我がちなコバチッチとカンテの穴を埋める以上の活躍や世代交代を期待できる逸材ではないでしょうか。
グスト(今季終了までリヨンへローン 来夏合流 30m€)
リヨンで躍動する19歳のU21フランス代表SBを獲得しました。今季、リーグアンでは19歳ながらすでに17試合に出場するなど着実に経験を積んでいます。課題となっていたRSBの層については彼とリースがレベルの高いポジション争いを繰り広げることが予想されます。優れたボールさばきとキックの質を持っているため攻撃参加に定評があります。また体格もよく対人守備の強さもあるという評価です。リースジェームズは強大なライバルになるでしょうが彼を超えられるだけのポテンシャルを秘めていると評価する人もいるため非常に期待をしています。
マドゥニケ(完全移籍 35m€)
PSVにて頭角を現していたイングランド人WGを獲得しました。彼はスパーズユース出身の20歳です。U21イングランド代表を経験しています。昨季はエールディビジに19歳ながら18試合3G3Aを残している有望株です。LWGとして縦へもカットインも得意としておりスピードとテクニックを兼ね備えています。ゴール前でのアイデアや選択肢も豊富に持っており非常に楽しみな新戦力です。早速21節のフラム戦では後半開始とともにデビューを果たすと独特のリズムの仕掛けと高いキープ力で攻撃を活性化させました。スぺ体質気味なのは気になりますが7年半という長期契約からもフロントは彼を高く買っているのでしょう。今までチェルシーに足りなかった圧倒的な個の力を加えてくれることを期待します。
バディアシル(完全移籍 38m€)
モナコからは21歳のフランス人CBを獲得しました。チェルシーとしては初めてといってもいい左利きの左CB。足元の技術に絶対的な自信を持っている彼は相手のプレスに対してストレスを感じることはなくMFが受けたいタイミングでくさびを入れることができる現代サッカーに必要な能力を持ったCBでしょう。中長距離のフィードの質も悪くありません。その自信からかたまにポカをしてしまうこともモナコ時代にはありますがCBは経験が大切ですし年齢やポテンシャルを考慮すれば年数回のポカは安いものでしょう。冬加入から早くも3試合をこなしていますが大当たり。ビルドアップで捨て玉になることはまずなく前に出る守備もうまい選手です。守備対応に関しても常に冷静沈着で21歳とは思えないクオリティですし彼を38m€でとれたのはお買い得だったといってもいいかもしれません。実際彼がデビューしてからは3試合負けなし、クリーンシートが続いています。即戦力かつ将来性もある素晴らしい補強だったと思います。
ムドリク(完全移籍 70m€)
ウクライナはシャフタールから21歳の高速WGを獲得しました。アーセナルの移籍が多分に噂されていた中、半ば強奪のような形でチェルシーが獲得。100億円声のビックディールが成立しました。念願のウィンガーです。CLでは最高時速を記録しデビュー戦でも今季最も早い選手になるなどポテンシャルは絶大です。相手をスピードで置いてきぼりにできるだけではなくゴール前での落ち着きや選択肢の豊富さ、そしてキープ力も高いため攻撃の問題を解決してくれるでしょう。シャフタールでは今季12試合で7G6Aの大暴れ。デビューはリヴァプール戦で済ませていますがフルフィットネスにはもう少し時間がかかるでしょう。マドゥニケの時にも記載しましたが今まで足りなかった圧倒的な個の力を持っている選手なので大爆発を期待したいですね。
エンソフェルナンデス(完全移籍 121m€)
デッドラインデー。今季世界最大のビックディールが成立しました。アルゼンチン代表としてW杯を制覇し最優秀若手選手賞を受賞したMFを121m€という歴代でも屈指の金額で獲得しました。チーム状況からしても中盤の世代交代が課題となっていたチェルシーにとっては喉から手が出るほど欲しかった人材であります。しかしその金額をはたいてまで必要だったのかは疑問が残ります。私自身もそこまでの金額なら別の案もあるだろうと考えていましたので正直びっくりしてはいますが。ただ選手としての力は格別であり素晴らしい才能を持っています。22歳にして攻守のバランスを取りながらビルドアップでリズムを作り特に中距離のロブパスや常に味方の裏抜けの動きを見ておりチャンスメイクも上手な選手です。W杯では得点も挙げるなど得点力も兼ね備えており大注目株です。21節のフラム戦ではデビューながらフルタイムを戦い得意のロブパスのうまさでチャンスメイクをすれば多くのスタッツでチーム内トップを記録するなど早速存在感を発揮しています。のちに記載しますがジョルジーニョの退団もあったため彼には穴埋め以上の活躍を期待したいですね。
退団
ジョルジーニョ(完全移籍 11.30m€)
チームキャプテンを務めるなど長きにわたってチェルシーのリーダーとして君臨しCLやクラブワールドカップ制覇にも貢献してきたイタリア代表MFのジョルジーニョがアーセナルへと新天地を求めました。まず状況から整理すると彼の移籍は容認してよかったと思われます。31歳という年齢、来夏までの契約のためこのタイミングでないとフリーで退団する可能性が大きかった。主にこの二つが移籍を成立させた大きな要因であると考えています。個人的にはこの移籍には反対でした。その理由は後述します。ただ移籍金を残し去って行ってくれたのは彼のチェルシーに対するリスペクトに感じます。彼の成功を祈るばかりです。アーセナルでは自身初めてのPL王者のチャンスがあるクラブだと思います。彼がPLトロフィーを赤いユニフォームで掲げていたら複雑な気持ちになるでしょうね。
通信簿
加入組 120点
まず加入組に関してですが100点以上でしょう。フロントはこれ以上ない補強でチームの強化をしました。自チームのサポーターでもびっくりするレベルのビックウィンターでした。
まず獲得した選手たちは全員が23歳以下。将来性を見越し中長期的な視点からの補強であると思われるのでチームの計画にあったものといえるでしょう。それでいながらエンソやバディアシルはすでにチームの核になるであろう活躍を見せています。これもデータに基づく補強戦略をしているからこそでしょう。今と未来、ともに満たしてくれるような補強であったと思っています。ここまで用意周到に準備をしているためFFPに関してもしっかりと対策を練っていることでしょう。けが人も戻って、新戦力もなじんでいけば後半戦の巻き返しも十分に狙えそうな陣容になりつつありますが過度な期待は禁物だと個人的には思っています。
まずは新戦力が若いということです。すでに能力は非常に高いものがありますが全盛期はまだ先にあり尚且つPLの強度は世界一です。適応には時間がかかりますし何より戦術的な浸透の時間をポッターにさえ与え切れてはいません。結果ではなく内容を重視してみていくことが大切かなと思っています。
いずれにせよチームの下地はそろったといってもいいでしょう。選手個人、そしてチームとしての成長を楽しんでいきましょう。
退団組 10点
退団組といってもここではジョルジーニョの話になります。彼の退団に関しては未だに反対です。いくつか理由はありますが大きく分けると、彼のプレースタイルを考えても年齢による衰えは感じにくい点、彼の加入から約5年ビルドアップはジョルジ依存であった点、ピッチ内外での影響力という点、ベテランの重要性という点です。特徴ははっきりしている選手でしたし守備強度といっても立ち位置が良いためチャンスの芽を摘んでいるシーンも少なくなかったのです。ビルドアップに関しては完全に彼依存でした。味方に事細かく指示しながら自分が触らなくとも貢献しパスコースを作るのもうまい精密機械のような選手でした。彼が抜けると途端にビルドアップがきつくなる試合は少なくありませんでした。またベテランとしてチームを引っ張りムードメーカーとしても慕われる彼こそ今後の若手が多くなるチームに必要なピースになると思っていました。私はむしろ彼とは契約延長をしてもよいと思っていたのでびっくりしています。勿論契約年数や週給の問題はあったと思いますがこのタイミングで彼を出すのはもったいないと思ってしまったのです。中盤の新戦力と彼を組み合わせながら徐々に彼抜きでも前進していけるようなチームを構築するのが理想かと考えていました。
ただ遅かれ早かれ彼抜きでどうビルドアップを構築していくかは課題になっていたと思います。それが早まってしまったと今は思っています。エンソはジョルジとはタイプは違えど素晴らしい才能を持った選手ですしもう少しでカンテも戻ってきます。ジョルジとプレーしていたギャラガーも以前よりはビルドアップも上達してきたように感じます。ポッターはブライトンでもビルドアップを構築した実績もありますから時間をかけてどうジョルジロスを脱していくか見ものですね。
2022年2月5日執筆
踏ん張り切れなかったチェルシーとこじ開けたアーセナル
ロンドンダービーはアーセナルに軍配
日本時間2022年11月7日に行われたロンドンダービーはアーセナルが0-1で勝利を収めた。
前半からボールを握り自慢のポゼッション攻撃を全開でチェルシーゴールへと襲い掛かったアーセナル。序盤こそ優勢にゲームを進めるもチェルシーもチーム全体でブロックを敷きアーセナルに引き出されないように調節。特にアーセナルのストロングでもある左サイドではベテランのアスピリクエタが数的不利をうまくさばいた。
またチェルシーはハイラインを引くアーセナルのCB陣の裏のスペースをうまく狙うためロングボールを多用した。またジンチェンコがインサイドに入り込むためその裏もスターリングをはじめアタッカーが狙い始めるとゴールへと近づく。しかし決定的なチャンスは作れず前半を0-0で折り返す。
後半に入ると前半、優位性を作られたアーセナルの左サイドに対してスターリングのポジショニングを調整したチェルシー。前半と引き続きハイプレスをかけるアーセナルに対してシンプルなロングボールで手数をかけずに攻め込む姿勢はこのゲームのプランを感じさせた。アーセナルもボールこそ握れるもののビッグチャンスは作れておらず勝負は交代枠を切り攻めに転じようとしたチェルシー次第になりそうだと思われた60分。コーナーキックからニアのボールをクリアし損ねCBのガブリエウが押し込みガナーズが待望の先制点を奪取。
その後はアーセナルが少しバランスを見て間延びをしないように立ち振る舞いスペースがない中での戦いを余儀なくされたチェルシーは思うように攻撃できず試合はそのまま終了。アーセナルは首位を守る大きな一勝を挙げチェルシーは直近リーグ4試合勝ちなしの2連敗を喫した。
すべてのプランが崩壊したCKからの失点
ポッター監督はこの試合で明確にプランを練っていた。それはボール保持で戦わないことだ。彼はブライトンで素晴らしいポジショナルサッカーを体現した指揮官だがそれは練度を必要とするため就任2か月足らずでは不可能である。そのためポッターはある程度ポゼッションを捨てロングボールを蹴る戦術を選択。特に相手左SBのジンチェンコとハイラインを敷く両CBの裏を突くように指示していたはずだ。また守備時にはハイプレスをかけずCBからトーマスへのけん制をしつつブロックを敷く戦いを選択した。その結果チームはピンチこそあれ60分までは失点することなく踏ん張っていた。そしてポッターは60分ベンチからブロジャとギャラガーを呼んだ。アーセナルが点を取るために焦り前に出てきた裏を抜群のスピードを持つブロジャで一発を狙う。またそれによってDFラインを押し下げ運動量と守備強度の強いギャラガーを前で使い、点を取りに勝負に出ようと動いたのだ。しかしそのプランは崩れ去る。ブロジャ、ギャラガー交代直前のCKでまさかの失点。それもイージーなクリアミスでだ。これによってアーセナルは全体で後退。ブロジャは自らが抜け出すスペースを失い、ギャラガーのカウンタープレスもはまることなく交代が裏目に出てしまった。点を取りに行こうもボールを引き出し自分たちで崩す形を持っていないチェルシーは1点を追う立場にも関わらずシュートすら打てない歯がゆい展開となってしまった。そして無情にもタイムアップ。アルテタは感情を爆発させサポーターと喜びを分かち合った。一方のチェルシーは2連敗。上位に食らいつくためにも落とせない一線を落とし7位へと後退した。
際立っていたトーマス・パーティの安定感
スタッツを見ても決してガナーズが全てを支配できていたわけではない。枠内シュートは2本とあまり決定機は作らせてはもらえなかった。そしてチェルシーのシンプルなロングボール戦術は一定以上アーセナルDF陣を混乱に陥らせていたことは確かだろう。しかし自分たちのスタイルを貫きセットプレーでこじ開けたアーセナルの勝負強さは見事だった。そしてトーマスパーティーの存在だ。前半からパスコースをふさがれることは多かったもののうまくポジショニングを取りながらデュエルでも抜群の強さを発揮。球離れの良さと危機察知能力を思う存分に発揮しチームの勝利に貢献した。またセカンドボールへのリアクションもよく今日もヤングガナーズの屋台骨を支えた。
足りなかった攻撃の精度
チェルシーもシュートはたった5本。枠内は1本で後半に関しては枠内シュートはゼロだ。おそらくある程度チャンスが少ないゲームになることは想定した戦術だった。しかし現状のメンバーでは少ないチャンスでは決定機すら作れないということも露呈した。ハヴァーツはうまくボールを呼び込み受け取るまでの動きはよかったものの肝心のバイタルエリアではトーマスやサリバを前に何もできず貧弱でスターリングもジンチェンコという本職ではない相手であったものの攻撃で違いを生むことはできず、オーバメヤンも古巣との対戦であったものの守備への切り替えも遅く、ホワイトへの無意味なタックルでイエローをもらうなど攻撃陣が精彩を欠いた。逆に低い位置で先発したマウントはホワイトにしっかりとチェックを行いながら2度3度と追いなおす守備や精度の高いロングキックを見せた。しかし彼も攻撃で違いを生むことはなかった。
勿論アーセナルは流れの中から得点することこそできなかったものの後半、攻勢に出てきたチェルシーの攻撃を難なくシャットアウトし守備でも能力が高いことを証明した。また何より強豪のライバルをアウェーで打ち負かし首位を守ったことはとても大きく意味のある勝利であったといっていいだろう。
チェルシーとしてはなんとか守り最悪、勝ち点一でも連敗は避けたかったはずのゲームだ。精神的なショックは大きいだろう。しかしポッターの政権は始まったばかりでありけが人も多く抱えるため今は辛抱の時期だろう。このゲームは一つのセットプレーが全てを分けてしまった残酷なものではあったが両チーム共にプランがはっきりと見えレベルの高い試合だったことは間違いない。
今季のチェルシー、みんなはどう見てる?
クマノミです。
初めて文章を書きます。皆さんと楽しく意見交換できればと思っております。また当方、戦術オタクでもなくただのサッカーファンでありますので「こんな風に思ってるやつもいるんだなー」程度に見ていただいて、共感していただける方もいればそうでない人もいればよいと思っております。よろしくお願いします。
早速ですが皆さん今季のチェルシー、どう見ていますか??
私は一言「不安」でした。そもそもで振り返ってしまうとチームのオーナー問題からになりますのでそこは割愛させていただきます。経営陣を整えることから始めるべきだったのでしょうが現場の意見はそうではなくすぐに選手を補強することでしょうから難しい問題でした。トゥヘル側からすれば選手の補強が必要だったことは間違いなかったでしょうしね。。
さて今夏、新加入選手として大きな目玉はクリバリ、ククレジャ、スターリングでしょうか。(8月28日時点)良い補強です。クリバリは依然トップレベルのCBですしスターリングは選手として全盛期です。ククレジャもブライトンでのプレーは圧巻でしたし個人的には確保しておくべきだったと思います。チルウェルが一昨季後半から昨季序盤までよかっただけにもったいないですが個人的にはチルウェル以上のポテンシャルと実力だと思います。ただククレジャはCBでも計算できますし共存は可能でしょう。またコルウィルを絡ませた交渉も含め良い立ち回りでした。
さて現在、レスター戦を見ずに書いているわけですがフォファナについてです。皆さんどうですか?ポテンシャルは認めます。レスターでのプレーぶりを見ればまだ21歳とは思えませんし、ベースの能力も相当高いでしょう。ただどうしても私は「?」が浮かんでしまいます。まず理由の一つにCB問題についてです。トゥヘルは将来のことも考えなければいけないと言っているようにCBの高齢化は問題です。主軸のシウバ、クリバリはともに30代を超えていますね。フォファナを取るならばローンでたらい回しにされていたアンパドゥを使ってほしいというのが本音です。シェフィールドでプレミアは経験済みですし昨季のヴェネツィアでも一定の評価が与えられています。彼をもう少し試してほしいですね。もう一つは右CBのポジションに関して十分なローテーションを組めるという部分です。RLCがWBで十分に計算できる以上、RJのRCB起用をすればアスピも含めてこの3人で回せるのではないでしょうか。保険としてチャロバーもいますしククレジャをLCBにすればクリバリでも対応可能です。スぺ体質気味で移籍に対して強硬手段もとる素行など考えてもかなり心配なお買い物になりそうです。それならば来夏以降、ミランに頭を下げてトモリを呼び戻したいです。(現実的ではないでしょうが…)
加えて私は攻撃の駒についてほとんど噂がないことにも不安を感じます。ここに関しては先行投資ではなく即戦力クラスのアタッカーを取るべきです。この開幕3試合を見て皆さんは3トップ3名をどう評価していますか?私はかなり酷評しています。
まずはスターリング。彼に関してはまだ評価します。狭いハーフスペースで受ける動きも上手ですしそこから前をむいて仕掛けるプレーも徐々に出ていると思います。彼の本領はこんなものではないので今後に期待です。新戦力ですしね。
マウントに関しては低評価です。このシステム上、シャドーにはやはり直接ゴールに絡む活躍を求めます。正直チェルシーレベルでシャドーをするには質が足りません。量については問題ないです。スパース戦での彼のプレスは流石でしたし守備貢献に関してはしっかりと評価しています。しかし結局点を取れずに勝てないなんてことは昨季、いやというほど見てきました。スパーズ戦では決定機を外していますしね。
ハヴァーツに関しては不合格です。少なくとも現状、最も外すべきは彼です。トフィーズ戦ではミナに完封されていましたし、とにかくボールが収まりません。サイドによって受けて前むいて取られて、それの繰り返し。狭いスペースで受けようともしないですし、リーズのひ弱なCB相手にキープできないようではだめです。彼も決定機を外しています。
正直、現状3トップ以外に問題があるとすれば中盤でしょうが最も大きい課題が3トップです。結局のところ個人の質がチェルシーは明らかに低すぎる。これに尽きます。外から崩しきるには限界がありますしいくらサイドからピンポイントでクロスを上げても、深くえぐっても得点できない3人なのです。正確にはマウントとハヴァーツですが。これだったら粗削りでもブロジャにかけたほうがましです。まあほかに使えるアタッカーがいないことも大きな問題ですが。
文句を垂れていても仕方ないので私は一つの案として冬に本気でザハを取りに行くべきであると考えます。パレスで今季すでに3ゴール。カウンター一発を仕留めきる決定力、個人で打破する力、周りを使える選択肢の豊富さ、などなど今チェルシーに足りないピースでしょう。今の流動的すぎるチームの中でボールをキープでき時間も作れる彼がいることで回りにもスペースが生まれるはず。ひかれた相手に対しては多少強引でも個人能力ではがさなければならないシーンが必ずあります。こじ開ける力が必要です。シティのように集団で崩すならばもっと中央の狭いスペースで苦なくボールを受けることができるタレントが必要です。正直、この2シャドーに個人技に優れるアタッカーを取るだけでも得点力不足は解決するでしょう。点が取れない要因は正直シャドーの質です。ここを上げることが目下最重要のミッションではないでしょうか。
最後まで読んでいただきありがとうございました。勿論私はハヴァーツもマウントも大好きで期待もしている選手たちです。だからこそもっと点を取ってほしいのです。勿論リーズ戦はチームとしてのビルドアップの拙さが出たゲームではありますが、。「点を取る」そろそろこの課題にちゃんと向き合いましょう。